豊胸手術には、脂肪注入法・バッグ挿入法・ヒアルロン酸または輸液注入法(プチ豊胸)の3種類があります。いずれの方法もメリットとデメリットがあるので、特徴を理解しておくことが大切です。
「脂肪注入法」とは腹部などから採取した脂肪細胞を注入する方法です。脂肪細胞には幹細胞が含まれていて、注入された後は胸の細胞に変化します。脂肪注入法のメリットは、自分自身の細胞なので拒絶反応や副作用が起こらない・見た目や触感が自然である・傷が小さくて済む・お腹や太腿などの脂肪を除去することができることです。お腹や足などの下半身の脂肪が気になっている方であれば、下半身を細くして胸のボリュームアップができるので一石二鳥です。逆に脂肪注入法のデメリットは、抽出する脂肪が必要である・1回の手術でボリュームアップができる大きさが限られていることです。1度に大量の脂肪を注入すると定着せずに石灰化・壊死を起こすことがあるので、大きなボリュームアップをしたい場合には何度も手術を実施しなければなりません。通常は下腹部や足から脂肪を抽出しますが、取り出す場所や量によっては凹凸が出来てしまうこともあります。ちなみに痩せている方で体の他の場所から抽出することができるような余分の脂肪がない場合には、脂肪注入法を選択することはできません。
「バッグ挿入法」とは、手術で胸を切開してからシリコン製のバッグを挿入する方法です。この方法のメリットは、1回の手術で大きなボリュームアップが期待できること・体に吸収されないので安定していること・取り出すことが可能であること、などが挙げられます。バッグ挿入法であればボリュームアップの効果が非常に大きいので、乳癌で乳房を摘出した後などにも使用できます。逆にバッグ挿入法のデメリットは、手術の際に大きく切開をしなければならない・術後に痛みがある・不自然な見た目になる場合があることです。人工物を胸に入れるため、手術後は慣れるまでの間に胸に違和感を感じることがあります。挿入されたバッグは劣化してしまうので、一定期間が経過すると交換をしなければなりません。稀に胸に挿入したバッグが破裂したり、合併症を起こすケースがあります。このような場合には再手術を行って、バッグを除去する必要があります。
「ヒアルロン酸・輸液注入法」は、ヒアルロン酸やラクトリンゲルなどの輸液を乳房に注入する方法です。脂肪注入法と同じように注射で注入するだけなので、体への負担が少ない上に傷が小さくて済みます。ヒアルロン酸やラクトリンゲルを注入する方法であれば体の別の場所から脂肪を抽出する必要がないため、注入量を自由に調整することができます。このため1度の施術でも、大きなボリュームアップが可能です。痩せていて抽出する脂肪がない方でも、豊胸を行うことができます。ヒアルロン酸・輸液注入法は誰でも手軽にできるというメリットがありますが、効果が一時的であることや脂肪注入法よりも若干硬いというデメリットがあります。ヒアルロン酸やラクトリンゲルには幹細胞が含まれていません。このため時間が経過するにつれて体に吸収されてしまい、いずれは施術前の状態に戻ってしまいます。ラクトリンゲルはヒアルロン酸よりも吸収スピードが速く、施術してから6時間程度しか豊胸効果が持続しません。ヒアルロン酸はラクトリンゲルよりも吸収スピードが遅いので効果が持続する期間が長いですが、それでもいずれは消えてしまいます。ヒアルロン酸・輸液注入法は一時的な効果しかないので、「プチ豊胸」と呼ばれています。
豊胸手術には3種類の方法がありますが、目的やメリット・デメリットを検討した上で自分に合っている方法を選ぶことが大切です。